知れば知るほど奥深い、シャンパーニュについてご紹介!
こんにちは、パリナビです。ラグジュアリーな場面に欠かせないアートな飲み物、シャンパーニュ。数々の歴史のシーンに登場し、人々に愛されてきました。マリーアントワネット、ナポレオンなどなどフランス史の偉大な人物とシャンパーニュとの深い関係が垣間見えることも・・・無数に泡立つシャンパーニュを片手にしたとたん、なんともいえないロマンチックな気持ちになる、不思議な魅力を持つお酒。今日はそんなシャンパーニュについて、それらが生まれる地を訪ねたレポートとまじえて、ご紹介したいと思います!
シャンパーニュの定義と種類
フランスはシャンパーニュ地方で収穫されたぶどうを使って、伝統的な製法で作られた、発泡性のワインだけがシャンパーニュと呼ばれます。ちなみに、日本ではシャンパンと呼ぶ方がポピュラーな感じですが、正式名称はシャンパーニュ。ちなみにシャンパーニュ地方というのはパリの北東に位置する地域で、ランス、エぺルネという街を中心にぶどう畑が広がっていて、数々のシャンパーニュの生産者があります。ちなみにこのシャンパーニュ地方はシャンパーニュの産地として知られるようになる前は赤ワインの産地として知られていたそうです。
余談ですが、シャンパーニュ地方以外で作られている発泡性のワインはスパークリング・ワインと呼ばれ、フランスでも赤ワインの産地として知られるボルドー地方やロワール地方、また白ワインの産地として知られるアルザス地方で生産されているものなどが、なかなか質がよいとの評判だそう。これらの地方のスパークリング・ワインは“ヴァン・クレマン”と呼ばれます。
シャンパーニュと言えば淡いゴールドの液体を思い出しますが、ロゼも造られています。ほとんどのロゼが赤ワインと白ワインとのブレンドによる製法だそうで、高いテクニックが必要とされている、価値のある種類だそう!
丁寧に手入れされた、ぶどうの木。
ところでぶどうの種類ですが、シャンパーニュ地方で許可されている品種は8種あり、、その中でもピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネの3種が大半を占めています。ワインの話をするときに聞いたことのある品種ですよね。ピノ・ノワールとピノ・ムニエが黒ぶどう、シャルドネが白ぶどう!
ワインとシャンパンの違いは、ワインはその年に収穫されたぶどうを使って、何年のワインという呼び方をし、ラベルにもその記載がありますが、シャンパーニュの場合は様々な年代のぶどうからできた原酒、リザーブワインをブレンドさせ、バランスのよいものを作り上げるところにあります。そのブレンドこそが各生産者の腕の見せどころで、シャンパーニュの魅力のひとつだそう。
ただ、一方でぶどうの出来がよい年は、その年に収穫されたぶどうだけを使ってシャンパーニュが作られ、それらはヴィンテージ・シャンパーニュと呼ばれ、最低3年の熟成期間を経て出荷され、価値が高いそう。また、ぶどうの品種をブレンドしないシャンパーニュもあり、とても強い個性を持った味わいになるそうですよ。
シャンパンの選び方!
シャンパーニュ地方には、このシャンパーニュを生産する大小のメゾンが沢山あります。各メゾンとも伝統を守りつつ、独自の個性を最大限に出す努力をしているんですって。世界的に有名なメゾンから歴史ある家族経営のメゾンまでさまざまで、それぞれの魅力をもっているので、シャンパーニュ地方を訪れたときは是非、カーブを訪れてみてくださいね!
ランスにある、ポメリー社。
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エペルネにある、芸術性の高いシャンパーニュを生み出しているという、ぺリエ・ジュエ社。
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シャンパーニュを選ぶときですが、前述のように、ブレンドによって味わいは大分異なります。そんなときは各メゾンのノン・ヴィンテージを選んでみるのがいいそう。そして自分好みのバランスを見つけられるといいですね!シャンパーニュのボトルに表示されているラベルですが、そこには、生産者名や畑の格付け、タイプ、ヴィンテージ年などそのシャンパーニュを知るヒントとなる情報が記載されています。ちなみにグラン・クリュ(特級)とプルミエ・クリュ(一級)は、ブドウ畑による格付けを表しています。
シャンパーニュ地方の中心都市① ランス
中心街に堂々とそびえる世界遺産の大聖堂。
パリから北東へTGVで45分、Reims(ランス)はシャンパーニュ地方の中心都市。パリから近いにもかかわらず、街の雰囲気はパリのそれとは異なる趣をもっています。見どころは世界遺産にも登録されている街の中心に堂々とそびえるノートルダム大聖堂。歴代のフランス王の戴冠式が行われた由緒正しき場所です。特に大聖堂内のシャガール作のステンドグラスは見逃せません。また同じく、世界遺産に登録されているサン・レミ大聖堂。こちらは街から徒歩で約15分ほどのところにあります。そのほか“藤田チャペル”と呼ばれ、日本人画家レオナール藤田が残したフレスコ画がある教会などなど、シャンパン以外の見どころも沢山!こちらランスにあるメゾンはヴーヴ・クリコやポメリーなどが特に有名です。またF1の表彰式でシャンパーニュ・シャワーに使われることで知られているG.H.マム社は、“藤田チャペル”のすぐ近くにあり、さらにこちらの教会はG.H.マム社からランス市に寄贈されたものだそうです。
シャンパーニュの中心都市② エぺルネ
パリからは電車を乗り継いで1時間強。ランスと並んでシャンパーニュ地方の中心地と知られるEpernay (エぺルネ) は、著名なシャンパンカーブが多く点在する町として知られています。パリからは直通の普通電車またはTGV(高速鉄道)でランスまで移動し、そこから乗り継いでいく、という方法が簡単。こちらはフランス一住民の所得平均が高いことでも知られるラグジュアリーな町。そんなエパルネにある代表的なメゾンは、なんと言ってもモエ・シャンドン社。こちらにはシャンパーニュの歴史に欠かせない人物、ドン・ピエール・ペリニヨンの銅像があります。
このメゾンをはじめ、数々の有名メゾンが立ち並ぶ通りの名前は「シャンパーニュ通り」。
数々の有名メゾンが立ち並ぶ通りはその名も、シャンパーニュ通り!
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エペルネにある代表的なメゾンといえば、モエ・シャンドンがその筆頭にあげられます。
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シャンパーニュ通りから見た、エペルネの町とその周りの美しい風景。
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ちなみに、シャンパーニュ通りは世界遺産の候補として名乗りを上げているそうです。
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エパルネは小さいですが、訪れる価値のある、とても美しい町です。
実際にシャンパーニュのカーブ見学に行ってきました!
今回訪ねたのも、とても歴史のあるメゾンです。
地上から見る限り、想像をもできない広大なカーブが地下に広がっています。そこはひんやりと、薄暗く、シャンパーニュが出来上がるまでの過程が静かに進んでいると思うと、話す声も自然と小さくなってしまいます。ちなみにシャンパーニュの製法ですが、発泡性の“ワイン”といっても、ワインのそれと比べると、大分異なるそうです。詳細をお話するととっても長くなってしまうので、簡単にいうと、
ぶどうを手摘みで収穫→圧搾→1次発酵→リザーブワインのブレンド→瓶詰め、酵母や糖分を加える→2次発酵→熟成→瓶内の澱を集める→澱を抜く→リキュールの追加→コルクで栓をする→ラベルを貼る
という過程を踏んでいきます。そこにはそのメゾンしか知りえないテクニックや伝統的な製法があるそうです。奥が深いですね・・・
そして、最後にシャンパーニュの試飲です♪
シャンパーニュが好きな人は、その歴史や芸術性を含めて好きなのではないでしょうか。それほどまで人を夢中にさせるシャンパーニュとは、奥深い飲み物のようです。ナビもまだまだシャンパーニュを知り始めたばかりの初心者、どんどんはまっていきそうな予感です。飲みすぎには注意しなくては!以上、パリナビでした。
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2011-05-13